エッセイ・コラムNo.11

 

インターネットは本当に面白い

 クモの巣(ウエブ)のように世界中に張り巡らされたインターネットの中にユーザが最初に入ってくる「入口」のことを「ポータル」という。 あえて訳せば橋門、発端、入口 などの意味であるが、インターネットでは、例えば、ネットワーク・サービスのプロバイダー(接続供給者)のAOLや情報検索サービスのYahoo(ヤフー)などがその代表的存在で、ほかにも msn(MSN Japan),Pageon,Goo,BIGLOBE,NETPLAZA,NETハローダイヤル、 infoseek等々があり、「検索エンジン」とか「探しやロボット」などとも言われる。 

 現時点ではYahooやGoo(NTT)が代表的なポータルの位置を占め、またかって360万人の会員を擁し、AOLに次ぐネットワーク・サービス・プロバイダーの日商岩井の「ニフテイ」が全面的に富士通に移され、その後の帰趨が注目される。

 これらのポータルのフロント・ページに表示されている項目分野別に膨大なデータ、情報が蓄積され、日々更新されており、欲しいデータを瞬時に入手することができる。 またフロント・ページの中のウインドウ(窓枠)の中に「キーワード」「ヒント」を入力して検索すると面白いように所望のデータを探索できる。

 ポータル・サイトはユーザの一次情報を全て把握できるのでその効用は極めて高く、例えば、誰が入ってきたか、何を見ているかというユーザのデータが全部蓄積され、それをデータ・マイニング(本来的には採鉱、選別という意味)技術で審査・分類すると、この人はどんな頻度でサイトを訪れているのか、その好みは、また、ネット上の店(例えば、フリーマーケットやオークションなど)でなにを買ったかを調べることができ、豊富な個人情報を蓄積している。そのため、有名なポータル・サイトに自分のホーム・ページを登録したり、バナー広告を出したい人が多数詰め掛け、少なからぬ経費も辞さず多数の人(企業)が順番待ちの待ち行列の中で待機している。

 私事で恐縮だが、先日、国内最大の情報検索サービスのYahooの「掲示板」:宇宙開発・宇宙利用の管理者と思われる御仁から長文のファックスを戴いた。そして「この頃の論議の話題に貴殿のHPが紹介され、論客からの猛烈な反論がありました。論議の内容を一部ご紹介させて頂きます」との出だしで、私がホーム・ページに発表している「国際情勢・世界の軍事情報」の論説の中での中国の宇宙技術についての多くの意見が記載されていました。

 自らのHPを拡張して、多くのリンクを結び、地域のサブ・ポータルの役割を演じ、高度の情報処理技術能力を持つ朋友、足立博明氏に相談したところ、Yahooに登録もしてないのに論議の対象になるのはそのコンテンツ(情報内容)が高く評価されたことであり、真に結構なことで、掲示板の管理者にお礼のメールを出しておいた方がいいよ,と助言された。同氏のホームケージは実に多彩な内容で、適時更新され、 Yahooのフロント・ページのウインドウ(窓枠)に「境港ライオンズクラブ」を入力して検索すると、クラブのホームページのアドレス等に続き、「さすらいおやじとインターネット」のタイトルで同氏のホームページにリンクできるほど評価されている。また私自身も境港ライオンズクラブの会報に掲載された「正論、主張・提案、意見」の論述や、さらにはまだ更新してない会報に掲載した「情報技術(IT),戦略なき国家、日本」の論説や、最新上梓してホームページの更新時にアップロードした論文「リーダシップ」までライオンズクラブとの関係で紹介されているのには正直いって驚いた次第である。クラブの会報をインターネットにアップ・ロードして更新することの重要性を改めて認識した。 当然、会報に掲載の広告も限定された一地方の範囲のみでなく、全国からアクセスされる可能性もあるということで、他とは異なる特徴を演出した広告の作成に知恵を絞ることが必要だろう。

 そうか、簡単に言われる地方からの「情報発信」とは、スペッシャリテイ(特化)アイデンティテイ(差別化)を強調し、その普遍性と妥当性の面から価値を認められて始めてウエブの中で輝きを発揮することを改めて思い知った次第である

 一般にHPを作成してもアクセスしてくれる人は限られており、商売には結びつかないといわれるが、多くの人に知ってもらうためどのような努力をしているのだろうか。私の場合は、敬友である税理士の松本正福氏の御推薦で昨年、中国地区TKC秋季大学で約300の参加者の方々に前段を担当された山根一真氏の「デジタル革命の力と影」に続き後段の「情報技術(IT)の展望]の講演(1.5時間)を行なわせて頂き、またその講演内容がTKCの月間誌に掲載され全国に約ニ万部配布された事から、幸運にも多くのアクセスを頂戴している。昨年は米子市市議会議員有志の勉強会での講演(二時間)に始まり、自民党鳥取県婦人部研修会や米子商工会議所女性部の講演会を含め、多くの講演会での配布資料の末尾に私のHPのメニューを添付するなど、私なりに知ってもらうためのPR活動には努力してきたのだった。

 地域の情報中枢、例えば地域への貢献に努力している「SAN-IN NET」(info@san-in.net)(米子市、海沢純氏)などに登録したり、バナー広告を出したりするのも一手段であろう(企業に対するインターネットでの無償広告も企画、募集している)。 しかし問題はキラリと光るようなコンテンツ(情報内容)が絶対必要である。さらには、HPの内容を定期的に更新しなければリビジット(再来)のアクセスは期待できない

 目覚まし勢いで進行中の「IT革命」下で生き残るためには意識を変え、自らのアイデンティを確立し、それをそれをネットを通して宣伝することが必要である。特化し差別化したコンテンツを武器に

 

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