RAPID RESPONSE (迅速対応-即応態勢) 
          
AVIATION WEEK&SPACE TRCHNOLOGY (2003年4月7日号) 抄訳



       

     即応宇宙システム、軌道周回中の宇宙船を利用して重大な軍事作戦を支援する

 宇宙に配置した各種の衛星に依存する米国は戦争、テロリズムに対して迅速に対応するため、衛星発射のタイムライン、ペイロードの設計およびおよび冷戦の兵器システムの役割において新たな展望を促進

 イラクにおける激しい戦争の間に幾つかのGPS衛星と重要なな撮像用衛星がその寿命および故障のため機能を喪失し、それにより一部地域において戦闘部隊の指揮官は"宇宙"の支援から遮断されるという事態を生じた。このことは衛星の星座配列(コンストレーション)をできるだけ早く、例えば、1、2ケ月で新たに補給しなければならいことを意味する。。

 米国はこのほか、現地の戦闘部隊の指揮官の要求に即応する「RAPID RESPONSE(即応)宇宙システムの構築を目指している。それは通告後、数時間または24時間内に衛星を打ち上げ、宇宙における危機のシステムを修復し、そして在来兵器を用いて1時間以内に地球の裏側の対象を攻撃することである。それは具体的に次に事項を含む:

 ・GPSCコンステレーションを増大または新たに補給できるナビゲーション・ペイロード
 ・低廉な可視光のような典型的な電子光学ペイロード
 ・対宇宙デバイス、これは友軍の衛星を防護しまたは敵対側の衛星を機能不能にする
 ・地上の移動目標指示器(MTI)を装備した宇宙に基礎を置くレーダーを増大するペーロード、多分、主要システムでカバーされない緯度と  なろう
 

 
米国の政治および軍の指導者はならず者国家およびテロリズムおよび大量破壊兵器(WMD)による脅威の両方に対応するための新たな方法を求めて宇宙に基礎を置く能力と戦略兵器の完全なスペクラー(検鏡)を再評価中である。その一つは、既存の兵器システムを用いて世界の半周の遠方にある目標、特に、数時間内に攻撃しない場合には数千人のアメリカ人または同盟国人の生命に脅威となる目標を急速に攻撃する可能性を求めている。

 この新たな環境の結果として軍の宇宙共同体は当面のオプションとして二つの目標を満たすことを求めている。それは周回軌道の中にシステムを迅速に配置すること、そして地球上のいかなる場所でもWMDまたはその他緊急を要する脅威を急速に攻撃することである。長期の視点でのシステム、、例えば、急速反応再使用可能な発射ビークルおよび宇宙に基礎を置くレーザー兵器は現時点では現実的な運用にはまだ時間を要する。
 
 衛星のコンストレーションを再構築する必要性または特別な撮像用衛星またはその他のセンサーを周回軌道の中に配置することは即応ランチャーの種類として好ましいと考えられる。その幾つかは通告後数時間または24時間内に周回軌道の中にオフ・ザ・シェル宇宙船を配置するため専用の即応ミリタリ・フリートの一部となった。

                        
                       
747-400、多段階空中発射型ブースターおよびUSAF宇宙機動ビークルで構成したボーイング/ATK Thiokol推進即応スペースリフト構想



 空軍研究実験部はハイブリッド・アプローチをとり、ブースターを運ぶ超音速戦闘機の一世代古い概念を高空で復活させ、そして宇宙の中に発射する。このテストは1985年の結果とは異なり、新たなテストではF-15が対衛星システムの発射展示を行い、最新のバージョンは
微細(マイクロ)衛星を周回軌道に配置することを企図している。

迅速対応、急速、安価な打ち上げ、F-15戦闘機を第一段ブ−スターの代わりにスペースリフトとし使用

                     


 コンステレーション(衛星の組織的配列)の崩壊は単にその老朽化および故障によるほか敵対する側の衛星からの強力なレーザー・エネルギーまたは高電力RFエネルギーの集中放射により衛星内の電子機能が麻痺しまたは崩壊することも考えられる。

 このような状況下で米国空軍飛行テスト・センター(AFFTC)では
急速対応マイクロ衛星発射ビークル(MSLV)をF-15E戦闘爆撃機から三段ブースターを空中発射し、約270kmの低高度に打ち上げて円周の極オービットに配置することを計画している。展開するマイクロ衛星のペイロードは450ポンド以下とし、ミッション・アラートから48時間以内での打ち上げを可能としている。
 
 米空軍の
作戦即応スペースクラフト(ORS)は空中発射に対して航空機が第一段階となり、第二段階はモジュラー挿入段階で、低い地球周回軌道(オービット)から中位または地球同期高度にペーロード(マイクロ衛星)を放出する。
 また衛星に燃料を再注入し、またはハードウエアを交換するため用いる
オービタル・トランスファービークルのための計画も検討されている。
 
 F-15E戦闘爆撃機をマイクロ衛星打ち上げの第一段
階として使用する場合、高空で待機周回する給油機(タンカー)でその空域まで重い荷重で上昇してきたF-15Eに燃料を補給する。

 


Responsive Access Small Cargo Affordable Launch Rascal

 
戦域の情勢に即応して小型の軍事衛星を安価な経費で打ち上げる要求について、ペンタゴンは1950年代に空軍とNASAが実験した推進概念、即ち、Darpのイニシアチブ-即応アクセス小型カーゴで提供可能な発射(ランチ)Rascalがよみがってきた。それを可能にし、またはそれを分解するアイディアは大量注入プリコンプレッサー冷却(MIPCC)で、スペース-ランチへの適用においては当時では考慮のされなかったものである。MIPCCは厳密なものであるがRascal もまた軽量タンクの材料および小型衛星を発射するためのロケット・モーターのような分野における先端技術の躍進に依存する。
 
 
Rascalは弾道学および軌道周回オービットに使用を含む多くの軍事面での適用を含む。このプロジェクトは二つの主意素子を備えたランチ・システム、再使用部品、即ち、MPVまたはMIPCC動力型ビークル、および大気圏外で用いる二段拡張可能なロケット・ビークル(ERV)の開発を包含するr。
 

                
            
            
            Rascalの公称二段拡張可能なロケット・ビークル(ERV)の軌道

                   


 AVIATIONWEEEK&SPACE TECHNOLOGY 2003,9月22日号から転記
 

                                                   終わり

 

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